パリ14区(Av. du Maine)のブロカント | 2020/01

まだストライキ中とは言え、私の行きたい方面にはメトロが走っていた。

まずは、1年ぶりのパリ12区のReuilly大通りへ。知人の女性たちのスタンドでは、楽器ケースでデリバリーされた渦中の人について盛り上がっただけで、何も買わず。

別のスタンドで気になったネックレスは異様に高かったのであきらめて、左岸のモンパルナス駅近くまでメトロで移動する。


ここMaine大通りのブロカントに来るのも、同じく1年ぶりだ。

ヴィンテージ服ディーラーLのスタンドで、色鮮やかなワンピースが目に留まる。

この日は凍てつく寒さだったのに、なんと夏物を見つけてしまった。これを書きながら思い出したけれど、去年ここに来た時も彼女のところで夏物のかごバッグを買っているんだよな…

1枚たりとも服を脱ぎたくない気温の中、試着する気にはとうていなれず、「もしサイズが合わなかったら、来週他の品と交換してあげるよ」とLが言ってくれたので買う(帰宅しておそるおそる着てみたらだいじょうぶだった)。

1950年代菱形パターンワンピース

1950年代の仕立て…と思っていたが、どうやら素人の手作りである。中学校の家庭科の授業で作ったワンピースを思い出して、なつかしくなった。

襟ぐり、袖ぐりの見返しと裾のまつり縫いの目が2cm間隔で、しつけ縫いかと思うほど粗い。縫い目は表に出ていないので上手いのだが、ここまで目が粗いと何かの拍子にひっかけてしまいそうだ。

袖ぐりの片方のまつり縫いは完全にほどけてしまっていたので、まずそれを修理。そうすると今度は全てのまつり縫いを直したくなって、半日しごとになった。

裾のキワに黒い糸が数本残っていて何だろうと思ったら、どうやら直前の持ち主が、裾を短く折りあげて膝丈で着ていたようだ。

1950年代菱形パターンワンピース

デザインには凝っていて、スカートの右前にくるみボタンが3つついていたり、背中のファスナーの合わせは菱形が色ちがいになるように裁断してある。何よりも、布選びのセンスが抜群だ。こんな面白いプリントの布は、なかなか見つからない。

これを着られる日(たぶん5ヶ月くらい先)が来るのを楽しみにしている。前の週に買ったスウェードのジャケットを合わせて羽織ってもいいな。