5年前にも来ているらしいが、もっと最近にも訪れている気がしないでもない、11区のメトロRue Saint-Maur駅周辺でのブロカント。
銀塩写真用の陶製現像トレーを見つけた。
1920年代とかそのあたりのものかな。傷もなくて素晴らしい状態。
同じスタンドで、子供用の木靴と、細長いパンかごも買う。
木靴にはうっすらと金色の塗料が残っていて、光の加減によって鈍く照らされる。左右がいびつなところがいい。
パンかごはバゲットを入れたくなる形。
紙ものディーラーDのところでは、目をつけていたパリの地図を買う。
写真を見て想像していたよりもずっと小さかった。
帰宅後に夫がサクサク調べてくれて(とつぜん気が向いたようだ)、1913年から1914年の間の地図ということが判明。
パリのメトロがNord-Sudにより運行されていたのは、1902年から1931年。
NationとPlace d’Italieを結ぶメトロ6番線の開通は1909年。
現12番線のJules Joffrin駅が開通したのは1912年。
現13番線のLiège駅がまだBerlin駅と呼ばれているので、1914年7月以前。
現4番線のSaint-Placide駅がある(元はVaugirard駅と呼ばれていた)ので、1913年11月よりも後。
なので、1913年から1914年の間の地図である。
地図の裏面にはデパートBHVの広告がある。猟銃とか狩猟用の服を売っていたのが、いかにも100年前という感じ。
紫色の各線上に白抜きで「55555」みたいに数字が入っているのがかわいい。
そしてもう1つ、Dのところで「あ、これは!」と思ったもの。
3週間前にDから買った地図の、母体の雑誌だとピンときた。
ちょうどこのページが中央なので、ここに綴じられていたんだと思う。
ヴィンテージ服ディーラーLのところでは、Thierry Muglerのリネンのサーキュラースカートに一目惚れした。
彼女の友人からの委託販売ということで高価なのだが、どうしてもあきらめられない。布の分量と表情の豊かさが、なんとも言えず素晴らしい。現金を下ろして戻ってきて購入した。
別のスタンドでは、円錐形の古いジャム瓶も見つけた。
この形は本当に珍しくて、なかなか見つからない。