半年ぶりの12区のブロカント。
大きな箱にスカーフを山盛りにして売るスタンドで、5枚を厳選した。
上の4点は両端2点がシルク、中左がポリエステル、右がコットン。形は正方形だったり細長かったりで、サイズもバラバラ。
残り1枚は、バスクのお土産屋さんで売られていたと思われるスカーフ。1970年代あたりのものかな。
右下にCréation de Josette Francoとある。あれ、J.Francoのスカーフを持っていたようなと思ったら、これだ!
ポリエステル製で、まるでティッシュみたいにペラペラで軽い。こういうベタな土産物、もう今では作られなくなった(フランス製は特に)から、とても貴重だ。
ヴィンテージ服のLのスタンドでは、また良いワンピースを見つけてしまう。が、手持ちの現金も足りないので、あとでもう1度来ると伝えて先に進む。
顔見知りの女性のテキスタイルのスタンドで、黒いコートを見つけた。
ほぼ未着用だし高いだろうなと思いつつ、サイズは良さそうなので勧められるままに試着。やっぱりぴったりだ。
(真っ黒だし暗部がつぶれないように明るく補正したら、アタリが異様に強調されてしまった。実際にはこんなにテカってないよ)
前面はシングルブレストのボタン1つ掛けで、
背面のウエストから裾まで長いフックベントが入ったいわゆるRedingote(英語で言うライディング・コート、乗馬用)。1920年から1930年頃のものだという。
その時代にはルダンゴトは日常では着られなくなっていたはずなので、式典用に仕立てたのかな(フランスには今でも、結婚式にルダンゴトをレンタルして着る新郎がけっこういる)。
タグはChevalier Frères Bergeracの屋号。
この形、もうかれこれ20年ほど探していた。値段を訊くと想像の3分の1ほどだったのでやや拍子抜けして、すぐに現金を下ろしに行った。
このあと軍物スタンドのTとも会う。まさかここに出店しているとは思わなかったので驚いた(彼はパリど真ん中のいい場所を好んで出るので)ら、「なんかめずらしく太陽が出てたし、つい来ちゃった」と。
さて、コートという予想外の買い物をしてしまったものの、Lのところにあったワンピースは、見なかったことにはできない。
黒いスウェード製の、いかにも80年代風デザインのワンピース。
そのまま着ても、太めのベルトをウエストに締めてもいい。ハイネックで片側だけスナップボタンというのも最高。
ロングブーツにもショートブーツにも合う。
もう少し気温が上がったら、これにPerfectoを羽織って出かけたい。