この夏に続いて2度目の訪問の、5区のブロカント。
Dの紙ものスタンドで、またもやパリの地図を買う。
私はそろそろ、パリの古地図の展覧会ができると思う。
1903年発行だという、パリの地図。
パッと見た印象が、整然としている。文字のエッジのキレの良さとか、配置とか。書体も骨太である。
やたらスッキリしているなと思ったら、地図名や地名索引がドイツ語で書かれている。
「これはね、第一次世界大戦に向けて準備していたドイツ軍が作った地図だよ」とDが言う。
おもしろい、11年前にはすでに地図まで作って準備していたとは。
それにしてもこの緻密さ正確さ版の美しさ、さすがドイツ。
そして、フランス人の作る地図は精緻ではないんだけれど、そこはかとなく隙というか、色気が漂うところが私は好きなんだよね、と再確認。
いわゆる「フレンチ・タッチ」というやつ。
このあと雨が本格的に降り出したので、早々に退散。