4年ぶりに、Saint-Maloへ小旅行。
電車のチケットは数ヶ月前に取ってあったのだが、復路がSNCFのストライキ予告の日に当たることが、のちに判明。ほかの理由もあって一時はキャンセルを考えたものの、これを逃すと、海を見るという貴重なチャンスが遠のく。
復路と同じ曜日のストライキ下の運行状況を前もって観察していると、直行便の本数が減るだけで、レンヌで乗り継げばパリまで帰ってこられることに気づいた。
なんだ、帰れるなら別に座席がなくてもいいや(人気の観光地サン=マロで今さら海側の部屋の予約を取り直すのは難しいし)、と思っていたら、旅行の数日前にSNCFからSMSが。予約済み復路便の、運行確定の通知だった。
やったー!!
着いてみたら寒いわ強風だわ雨だわで、パリの方がよっぽど好天だった。
されど、普段は見ることのない海を見て、波の音を聞き、ひたすら海岸を歩いたりするのは気持ち良かった。
カモメがグイグイと積極的に餌をねだりにくる。
食べていたフライドポテトを飛行中のカモメにかっさらわれた人も見かけた。
音もなく空から近づいてくるので、あれは避けようがない。
旧市街でのカフェ料金が、パリと同等かそれ以上なことに気づいて、軽く落ち込んだりもする。
レストランはおおむね安い印象だけれど、今回はほとんど利用していない(まだオフシーズン中なので、目当てのレストランのディナー営業が、金曜日から週末にかけてのみだった)。
入り江沿いを30分も歩くと、地方旅行に来た実感のわく価格帯のカフェもある。
フォトギャラリーがうまく作れなかったので、いつものように画像を並べることにする。
4年前に何度か訪れていつも閉まっていたお店ではなく、別のアンティーク店を見つけたので入ってみた。
壁にかかっていたCul noirの、小さめの楕円皿を見せてもらう。
裏側の、釉薬が剥がれた表情が凄まじい。老人の顔に刻まれた深いシワのような、静かな迫力をたたえている。
18世紀の品物で、Rouenの刻印入りである。
絵付けも素朴で良いし、これはパリで買うよりはずっとお得だった。