Cours de Vincennes大通りの12区側で開催の、大規模なブロカント。
この日の収穫は、絵の付いたものばかり。
1875年製のGienアザミ模様シリーズの平皿は、状態の良いのを2枚買い足した。
絵がなんとなくシュールで面白い。鳥に餌をやる子供と、背景の距離感がユニーク…
Creil & Montereauの、JAPONシリーズのラヴィエ(オードヴル皿)を夫が見つけた。ちょっと欠けているけれども、ほとんど気にならない。
修道女の微笑みが不気味なような眩しいような、オランダのメーカーDrosteの、粉末チョコレート飲料の缶。
「1904年にアントワープとブリュッセルでグランプリ」という文面から推測するに、1905-1910年頃の物?
これは、ポンペイという名の製鋼所の広告。
直径に目盛りを合わせると、自動的に鋼材の体積が出る「早わかり便利カード」。
裏面もぬかりない、鋼板の強度がすぐ出るようになっている。
いちいち現場で計算しなくていいし、「うちの鋼板を買ってくれたら、このカードさえあれば計算は早いし間違いがなくて、便利でしょう?」という宣伝。
記載の電話番号が「パリの地名+4桁を交換手に伝える」方式なので、1930年代頃の物だと思われる(Futura書体からも、アール・デコ時代のにおいがする)。
事務所はSaint-Lazare駅近くで、倉庫は19区にあったらしい。
このポンペイ製鋼所について調べていたら、エッフェル塔の建造時に、ギュスターヴ・エッフェルが8000トンのパドル錬鉄を発注したことで急速に発展した企業らしい。
古いショップカードを数枚。
5頭身のキャラがかわいらしい。印刷には金色がぜいたくに使われている。
…と、今になって気づいたけれど、Pompey社のパドル錬鉄が描かれた絵がある!マドレーヌ駅近くの、服飾品店のショップカードだ。
「おや、おふた方、そんな上の方で、迷子でいらっしゃる?」
「いえいえ、娘には清澄な空気と鉄分が必要だと、お医者様がおっしゃるもんでね。」
という、ユーモアたっぷりの内容。エッフェル塔に上っても、貧血は治らないよ… 建設当時は不人気で、ただの鉄の塊扱いだったんだった、エッフェル塔。