4区で用事があったついでに寄ったブロカント。
(1年半前にも同じようなことを言っているな)
バラ売りのデザート用ナイフ(銀メッキ)を2本見つけた。
19世紀末から20世紀初頭あたりに作られたものだと思う。
左に写っているのナイフの刃には、老舗Ercuisの刻印。
現行品のLafayetteという名のシリーズに似た形の柄で、量感も重量もあるのに、持っていることを忘れるほど手になじむ。きっと、重心の位置の計算が完璧なのだろう。
持つと一瞬で自然に背筋が伸びるような、不思議な密度を湛えたナイフである。
銀メッキの厚みは、基準の33ミクロンを大きく上回る、63ミクロン(同じく老舗のChristofleよりも厚い)を誇るエルキューイ。
古い品物なのにまったく銀の剥離が見られない。
古いカトラリーは6本セットか12本セットで売られることが多くてなかなか手が出ないのだが、良いのが見つかってうれしい。