めずらしく同じブロカントを土日連続で訪れたので、後編。この日は夫も一緒。
前日の道順とは逆方向から歩き始めたら、しょっぱなのスタンドでいろいろ見つけた。
今回の大物、18世紀の錫製ピッチャー。
お世辞にも真っ直ぐとは言えないこの立ち姿、すばらしい!
イニシャルの印がたくさん押されている。
水漏れのあるところを修復したあと。
こうして修理を繰り返す度に、正確に1リットル入るかどうかを検査し、当時の検査責任者の印が押されたのだそう。ということは、20回近く修理されている…
売り主の男性が得意げに見せてくれた、百合の紋章の刻印。
王家にゆかりのある邸宅で使われたことのある印だという。
蓋のヒビからも、長生きの貫禄を感じる。
ピッチャーと同じスタンドで買った、コンポート用の銅製ポット2個。
1つはHôtel Majesticの厨房で使われていたもの。もう1つにはLARUEという刻印。いずれも1900年頃の品。
業務用の厨房用品は、キズの付き方やくたびれ具合がかっこいい。
小型の欄間のようにも見える、木製レリーフ。昔、アジアに旅行した人が思い出に買ってきたんだろうか。
1832年の公的書類。昔の人は字が上手だね。
証印が王政の仕様だ。フランスが共和国じゃなかった時代のもの。古い紙の質感がいい。
たくさんあった中からこれを選んだのは、余白に鉛筆で校正や注釈が書かれていて面白いから。赤線が引枯れた箇所もある。書類を書いた人と読んでチェックした人、少なくとも2人の人間の存在を感じるのがいい。