パリ11区(Bd. Voltaire)のブロカント | 2014/05bis 後編

めずらしく同じブロカントを土日連続で訪れたので、後編。この日は夫も一緒。

前日の道順とは逆方向から歩き始めたら、しょっぱなのスタンドでいろいろ見つけた。

今回の大物、18世紀の錫製ピッチャー。

お世辞にも真っ直ぐとは言えないこの立ち姿、すばらしい!

イニシャルの印がたくさん押されている。

水漏れのあるところを修復したあと。

こうして修理を繰り返す度に、正確に1リットル入るかどうかを検査し、当時の検査責任者の印が押されたのだそう。ということは、20回近く修理されている…

売り主の男性が得意げに見せてくれた、百合の紋章の刻印。

王家にゆかりのある邸宅で使われたことのある印だという。

蓋のヒビからも、長生きの貫禄を感じる。

ピッチャーと同じスタンドで買った、コンポート用の銅製ポット2個。

1つはHôtel Majesticの厨房で使われていたもの。もう1つにはLARUEという刻印。いずれも1900年頃の品。

業務用の厨房用品は、キズの付き方やくたびれ具合がかっこいい。

小型の欄間のようにも見える、木製レリーフ。昔、アジアに旅行した人が思い出に買ってきたんだろうか。

1832年の公的書類。昔の人は字が上手だね。

証印が王政の仕様だ。フランスが共和国じゃなかった時代のもの。古い紙の質感がいい。

たくさんあった中からこれを選んだのは、余白に鉛筆で校正や注釈が書かれていて面白いから。赤線が引枯れた箇所もある。書類を書いた人と読んでチェックした人、少なくとも2人の人間の存在を感じるのがいい。