Saint-Cloudのブロカント | 2014/04 後編

パリ西郊外の町、Saint-Cloudでのブロカントの後編(前編はこちら)。

セーヌ河畔に建つデパート「Samaritaine」(現在、改修工事指示のため無期限閉鎖中)の秋冬商品カタログは、1932年の発行。前の持ち主がパンチ穴を開けて、ファイルした痕跡もいい。

巻頭の数ページには、新作の布地見本。

サンプルが実際に貼付された2ページと、モノクロのイラストで表現された4ページ。

この年のお勧めコート、えらく小さく描かれた後ろ姿の絵が可愛い。
「貴女のサイズの明記をお忘れなく」という囲みの注意書き、昔からおっちょこちょいな人はどこにでもいるもんだ。

帽子のページ。顔だらけなので一瞬ギョッとする。
このイラストレーター、どうも右向きの顔を描くのが激しく不得手だったようで、「これじゃ頭蓋骨が途中で切れて後頭部が崖っぷち?!」と心配してしまうような顔も、ちらほら。

子供服のページ。モデルがみんなアンニュイで不機嫌そうで、パリっぽい…
サリーちゃんっぽい脚なのに、妙に膝下が長いのには嫉妬を覚える。

女性の生理用品のページ。

専用のゴム製ベルトをウエストに巻き、前後に紐のついた細長い生地を固定(ベルト前後の輪になった部分に留めるのだと思う)し、その上から大きなパンツを穿いていたよう。

奇しくも数日前、日本で「アンネナプキン」の開発以前に使われていた「月経帯」の広告戦略についての記事を読んだばかり。

下から2段目の右端には、就寝中に敷いて寝るんであろう、ナスのような形の「尿瓶」ならぬ「月経瓶」的な器具の紹介もある。
使い捨てのコットン製ナプキンのような品も見られるので、この頃から徐々に広まったのかもしれない。昔の人の生活ぶりを垣間みるのは楽しい、カタログ大好き。

紳士物のページを。シャツの絵の描き方がおもしろい、畳んだ状態のままで、襟のスタイルの種類とカフス周りのデザインを一気に表現する、合理性の極み。

2 Comments

はじめまして。
過去の記事も読ませていただきました。
素敵なお写真ですね!
またおじゃまさせてもらいます。

こちらこそ、読んでいただいてうれしいです、ありがとうございます!のろのろ更新ですが、よろしくおねがいします!

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