最近手に入れた、フランス軍のワークウェア。
リネン製の1895年モデルという型で、文字通り1895年生まれのデザイン。
フランスの軍物オタク掲示板によると、1938年頃まで現役の型だった、という説が有力。
私が買ったのは、第一次世界大戦時期(1914-1918年)に縫製された品で、未着用のデッドストック。
おそらく、売り主の祖父世代が兵役の際に支給されたものだろう。
同じ人から1950年代のAir Franceの三角バンダナも買った。
こちらは売り主の母親のコレクションだったのではないかな。
洗濯前に撮影した赤い官製印には、Achille Rogeau Armentières 2-14という文字。
Armentièresというのは、フランス北部のリールに近い街の名で、ベルギーとの国境に接している。
ここにCharles et Achille Rogeauという19世紀創業の織物工場があり、今は重要文化財指定建造物として保存されているそうだ。検索すると、軍衣類用布地の納品書や領収書の画像が、1910年代の日づけでいくつか見つかる。
軽い金属製のボタンにはEquipements militaires(軍用品)の刻印がある。
袖口のたっぷりギャザーが愛らしい。これをヒゲづらの男性(当時の兵士の写真を見ると、ほぼみんなヒゲあり)が着ていたかと思うと、余計にかわいらしい。
サイズは大きく袖も長いのだが、私が着ていてもおかしくない感じ。
洗濯後の縮みを期待したけれど、あまり変わらなかった。
背面にはベルト、絞った姿もいい。
M1895と同じ素材で、前開きでなく3つボタンのプルオーヴァーも存在し、それはM1882と呼ばれるそうだ。