パリ20区(Cours de Vincennes)のブロカント | 2011/11

土曜日のパリ3区再訪の後、なんとなく気になって行った20区のブロカントで、面白いものを発見。

女性向けの雑誌、その名も「ポトフ」。

1896年4月1日発行、なんと、115年前の雑誌。
糸で綴じてあるところに時代を感じる。

内容は、

「良いハムの選び方(記事広告で、編集部が直接販売するハムの宣伝)」
「クレープ・シュゼットのレシピ(料理起源の説明が1/2ページ、レシピが2ページにもわたる大作)」
「4月のグルメ―魚―」
「復活祭の休暇の為のとっておきディナー」
「洋裁の為の布選び指南」

…と、興味深い特集と連載が目白押し。なんとなく「暮しの手帖」に似ていなくもない。

終わりの方のページには、広告がずらり。

香水店の広告に「当店おすすめ、日本のアマリリス」ですと!
なるほど、1896年と言えばパリ万国博覧会の8年後、ジャポニズム流行の最中だ。

他には、「抜け毛にお悩みですか?」「10分でアイスクリームを作れる機械」「皮膚のトラブルに効く塗り薬」「美白おしろい」「石炭」「強度のある縫い糸」「年間売り上げ5万個、網なしで使える石油コンロ、シカゴ展示会でグランプリ受賞!(ピクニックで、もう鍋がススで真っ黒にならない)」などなど。

115年経っても変わらない人間の美容の悩みと、何でも家庭で作っていた時代の様子がまぜこぜになって、とても面白い。

挿絵に描かれた当時のファッションも興味深いのだ。
既製服がなかった時代。