パリ14区(Pl. Jacques Demy)のブロカント | 2015/12

昨年12月末に訪れた、2015年最後のブロカント。

14区のジャック・ドゥミ広場という場所を、初めて知った。
ジャック・ドゥミと言えばカトリーヌ・ドヌーヴ姉妹が主演の映画「ロシュフォールの恋人たち」の監督である。フランスかぶれなら1度は触れたことがある作品では。

すぐそばの小さい店から行列があふれ出ていたので看板を見たら、熟成肉の名店Hugo Desnoyerだった。

最初に見つけた皿は、裏にK&G Lunévilleの刻印がある。
初めて見る、Pinsonnetという鳥(日本名はマヒワ)の図案だ。

実際にはどんな姿の鳥なのだろうと調べていて、同じ種類の鳥でも、フランスと日本ではずいぶんと姿がちがうことに気づく。

フランスのマヒワが細長くシュッとしているのに対し、日本のマヒワはずんぐりしている。

木の実が好きな鳥なので、葡萄の木に止まっている図案になったようだ。
頭の上の黄色い帽子みたいなものは何だろう、デザイン上の装飾?

笑っているようにも見える。
アール・デコの流行が始まる少し前、1910年代前半の品ではなかろうか(手持ちの資料にLunévilleの刻印の情報が極端に少ないので、図案の様子から推定)。

マヒワの皿の支払いをしてスタンドを去ろうとした時に、白い容器が目に入った。中に売り物のボタンがたくさん入っていたのを、空けて売ってもらった。

19世紀のCréil et Montereauのパテ容器。
こんな良い状態でひょっこり見つかるとは。

そしてこの容器の支払いを済ませ、いよいよスタンドを去ろうという時に、白い皿が神々しく現れた!このスタンドには去り難い魅力がある、というか、最初からすみずみまで見なさい、私はどこを見ているのだ。

1830年頃のアルザス地方の皿だそうで、上品なレリーフ模様。
これはちょっと高かった。

やっと別のスタンドに移動して、見つけた鳥の絵。
木の板に絵の具で描かれている。元は何かの箱の蓋だったのかも?

おそらく戦前の物だろうと言われた。

この後、顔見知りの元潜水艦乗りの男性のスタンドに寄って少し話し、ある約束を取りつけたので、翌日の日曜日も同じブロカントへ。

彼の宝物の1つである19世紀の消防士のスモックを見せてくれるというので、張り切って出かけたのだ。いやー、ほんとに素晴らしかった、
記念に写真を撮らせてもらって、撫で回してきた。

ついでにそのスタンドで、ツバメのワッペンをいくつか購入。
ボーダーカットソーの肩につけたら、かわいいと思う!