Beynesのブロカント | 2011/09

天気を心配しつつ先週の土曜日に訪れた、パリ西郊外の町Beynes。

ブロカントの充実度はもちろんのこと、中世から残るという城壁のある景色がいたく気に入り、初めて訪れた日から1年間、指折り数えて再訪の日を待っていた。

ところが着いてみてびっくり。城壁の周りはブロカント出店者の駐車スペースになり、前日から脳内で繰り返し再生した去年の風景は、どこにもない。
城壁を眺めつつ食べるフライドポテトがおいしいのに、残念だ。

肝心のブロカントはというと、これがまた前回とかなりちがう。
子供服とかバギーとかの日用品のバザーが7割、という具合。

何も見つからないかもと思ったら、古い道具類を売る男性のスタンドを発見。
この人は去年もいた。

コイル型の泡立て器をとうとう見つけた。
デュッセルドルフで、ままごと用のは買ったことあるけれど、大人用サイズは初めて。

いつ頃の品物かとたずねると、「2つの戦争の間あたり、1920年代かな」と。
バネがよく伸び縮みするよう、垂直方向に叩くのが、これの正しい使い方。

乾物屋で穀類を量る時に使う木製スコップは、1940年以前の物らしい。
アルミ製は時々見るけれど、木製は初めて。しかも、1個の木の塊から掘り出した形。持ち手のカーブの優雅な曲線に、作者の美意識を感じる。

連なった団子にカギ針がくっついているのは、ソーセージの乾燥に使うフック。

木製の細長い棒状の道具は、カツラ用の「カールごて」だそうで。
「貴族のカツラをこうやって…」と、巻き方をエア実演してくれた。貴族ってことは、革命前?!…いやいや、さすがにそこまで古くないと思う。劇場用のカツラにでも使われていたのではないか。

カールごてが入っているのは、サラダ菜の水切り用カゴ。

金色のフォークの絵にエンボス加工で「menu」の文字が書かれた、結婚式のメニューカード、1970年代ごろのもの。

意外と早く見終わり、11時過ぎに昼食(去年と同じくシポラタとフライドポテト、3,5ユーロ)。のんびりと駅に向かい、12時過ぎのパリ行きに乗ろうと券売機で切符を買う。田舎には無人駅が多いのだ。

その券売機が曲者。
駅名の最初の3文字を指定すると、行き先の予想候補が出るシステムなので入力するのだが、パリのモンパルナス駅が候補に無い?!

2度3度と探してやっと見つけたのが、「PAR MONT 1 ET 2」。こんなに略しちゃ外国人観光客はおろか、パリジャンにも分からないと思う。よそ者が電車でわざわざ来る場所ではないということか…

時刻どおりに電車には乗ったものの、2つ目の停車駅で説明なしに10分以上も停車して、超不安になる。なんとか無事に、パリのモンパルナス駅に到着。電車は1時間に1本しかない、事故かなんかで途中で降ろされたら、どうしようかと思った。

なんとなくBeynesでは不完全燃焼な気分なので、ブロカント2個目をハシゴすることにする。

2 Comments

毎回楽しみに拝読してます
カール用のが非常に気になりました
巻いてみたいです~

あずきさん
ありがとうございます♪
カール用のこて、昔はなんでも木だったんだなーと、妙に感心しました。オブジェとしてもなかなかきれいな形だと思います。どんなカールになるのか、私も興味津々です…

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