土曜に引き続き、日曜も5区のブロカントに行った。260年前のお触れ書きポスターを抜き取った、空っぽの大きなフレームを抱えてメトロに乗る。
紙ものディーラーDのスタンドで買い物をする際にはフレーム類を外してもらうのだが、昨日買った260年前のポスターについては、紙が古くて薄くて危険だからまるごと持って帰るようにというDの助言に従ったのだった。
もともとサイズぴったりの額を買うつもり満々でいたことだし、ならばさっさと返却してしまおうと思ったのだ。
昨日の今日で居場所はわかっているので、一目散にDのところへ。彼女はたいそう喜んでくれた、持っていってよかった。
せっかく来たのだし、ついでに見ちゃおっと。昨日は例のポスターに気圧されて興奮して、他の品物を見る余裕がなかった。
19世紀末ごろの版画で面白いのを見つけて、4枚を選んだ。

改めて見返すと、地面ギリギリとか地下の様子の絵ばかりだ。なぜ。

これはエッフェル塔の基礎工事の図。最下部って石積みなんだね。

こちらはフランス銀行の地下金庫室。酒樽みたいなものが棚に積まれているけど、この中に金銀財宝がぎっしり詰まっているんだろうか。

そしてこれは、パリの下水道を輪切りで見た様子。なんだか宇宙船のようにも見えてミステリアスで、気に入ったので2枚同じものを購入した。額装を施して、トイレの入口ドアの上に飾ろうと思いつく。
一般にはトイレには「男」とか「女」とかのマークが付くものだけれど、下水に男女の区別はないなと改めて思い、同じ下水の絵を2枚、まったく同じ額装で並べることに。

うちに来たゲストにこれはなんの絵かと訊かれたら、「左がムッシューの下水道の絵。右はマダムの下水道の絵」とでも答えようかな。