半年ぶりのバスティーユ付近でのブロカント。
この日は、いつもglam rock shopper®を小売りしてくれているMが、Saint-Étienneからはるばるやってきてブロカントに参加する、と教えてくれていた。なので、まっすぐに彼女のスタンドへ行く。
M単独ではなく、もう1つのヴィンテージ服ショップの店主と合同でスタンドを構えていた。なかなかの物量である。
状態は良いし、価格が抑えめ(Thierry Muglerのジャケットがパリ価格の半分くらいの設定だった)。私好みの1980年代デザインのコートを見つけて、いそいそと試着する。
それにしても1980年代の贅沢な布の使い方よ。ベージュ似合わない族の私でも、こういう青味よりのベージュならギリギリいける。
Pierre d’Albyというブランドのヴィンテージの服はたまに見かけるのだけれど、あまりよく知らない。なので、この機会に調べてみることに。
1951年にパリに移住したイラン人のZyga Piankoという男性が、Piantexというブランド名でリバーシブルのギャバルディン地コートを発表(ブランド名はのちにPierre d’Albyに変更)したのが始まりだという。イラン人のデザイナーだったのか!
1958年からは3年ごとに若い新人クリエイターをデザイナーとして起用し、ブランドに常に新しい刺激を与え続ける戦略を取った。この周期的な「コラボ」デザイン方式は今でこそ平凡に思えるけれど、1950年代当時は斬新で画期的な経営手法だったはず。Pierre d’Albyに起用されたデザイナーには、Daniel HechterやJean Charles de Castelbaljac、それにAgnès bという、のちの有名デザイナーたちが名を連ねる。
レインコートって軽くてデザインも自由で、ついつい手元に集まってしまう。