パリ5区(Pl. Maubert)のブロカント | 2024/01

なんと3年半ぶりの訪問だった、5区のブロカント。

この日は、パンテオンの裏あたりに住んでいる夫の従兄弟の家でガレット・デ・ロワに呼ばれていた。ならば少し遠回りしてブロカントも見てから行こう、と考えるのは自然なことだ。

体感気温が零下の凍えるような日で、手持ちの暖かい服をすべて重ね着して出かけた。

紙ものディーラーDが出店しているはずなのだが、特大ポスター額をやや不器用に重ね連ねたバリケードを施されたスタンドは、無人。さてはランチ中だなとピンと来てすぐ後ろのカフェの店内を見れば、笑顔で咀嚼中の彼女の姿があった。大きく両手を振っていると、10秒ぐらいで気づいてくれた。

「いま食べてるし!あとで来て!」「いやこの後もう戻ってこないし!また今度!」という会話をジェスチャーでしたつもりなのだが、やっぱり通じない。Dは食卓を立って外に出てきた。

新年の挨拶をして、今日はもう戻ってこないことを言語で伝える。これから毎週末ブロカントに出る予定だというし、またすぐに会えるだろう。


あるスタンドで、ごちゃっと小物が並ぶテーブルの上に、心惹かれるものを発見した。

合金製のナイフ置きである。家畜と農家がテーマのデザイン、1930年代あたりの品ではなかろうか。

特に好きなのは、この猟犬。3頭いて、手前の犬の物憂げな表情がなんとも言えず最高だ。猟に行くのがとてつもなくイヤなのかもしれない。

これも好き。イヤイヤなロバ。めっちゃ行きたくなさそう。

1個ずつバラ売りだったけれど、全部まとめ買いして少し値引きしてもらった。なので、売るぶんも確保できている。