パリ10区(rue René-Boulanger)のブロカント | 2023/09

5ヶ月ぶりの10区のブロカント。

いつもはここに出ない友人Tが、めずらしくスタンドを構えていた。しかもかなりいい場所に。

前々回に会った時にパラシュートを買ったので、大きな布に興味があると思われたようである。「でっかいのあるよ!」と、仕入れたばかりの海旗を見せてくれた。

フランス語ではPavillon(パヴィヨン)と言うらしい。

どさっとストックの詰まった袋ごと出してきて、自由に見て選んでいいよと言ってくれた。なのでぜーんぶ引っ張り出して吟味し、買ったのは3枚。

ものは巨大だわ、引きで撮れないわで私には撮影が難しすぎる… ロープを外して洗濯し、アイロン掛けして(でもシワだらけだね)ベッドの上に拡げた状態を小さな脚立の上から撮ったという、いまいちな写真。

大きなイカリマーク(このタイプはだいぶ珍しいらしい)のついたのは1970年代あたりのもので、188cm x 131 cm。ロープを通す部分(視野外)はポリエステルだかナイロンだかの丈夫な生地。

こちらは1950年代の品物。ロープ通し部分も含め全面が綿エタミン織地で、東西南北のマークがパッチワークされている。ロープも合成繊維ではなくて本物の縄引きの縄みたいなのがついていた。184 cm x 135 cm。

これも1950年代のもので、赤と紺の潔いツートーン。今回見た中では最大サイズで、234 cm x 178 cmもある。

綿エタミン織地の長所が最も生かされるのが、おそらくこの船上旗なのではないだろうか。洗濯してびっくりしたのだけれど、脱水した時点でほぼ完全に乾いている、まるで現代のポリエステルのシャツ地のように。どんな荒波を被っても、すぐに乾いて旗としての機能を果たせるのだ。

壁にドーンと飾ってもいいし(お店のディスプレイにも良さげ)、ソファーやベッドのカバーにしてもいい。カーテンがわりに吊ってもいいな。