8ヶ月ぶりのパリ14区のブロカント。前に来たときはそうだ、あの猫の小皿を見つけたんだった。
紙ものディーラーDしか出店していないだろうとは思っていたけれど、そのとおりだった。
歩道の幅が広くて、比較的のんびり歩けるブロカントである。
商店街の細い道沿いのブロカントだとこうはいかない。よちよち歩きで歩行者全員がイライラしているので、前に進むチャンスをつかむためには野生の勘を研ぎ澄まし人の流れを読みまくらないといけない。あれは非常に疲れる。
Dのスタンドで前から気になっていた、ブルターニュ地方の飛行路線図(航空会社のではない)がまだ売れていない。面白い品物なのだが、ちょっと我々には予算超過。
さて今日も買うものなしか〜と思いつつスタンドの外側に置かれたテーブルを見たら、見慣れない角度で配置された世界地図が目に入る。フランスがどこにあるのかと、一瞬とまどった(しかもめっちゃちっさい)。
弧を描く小さな青い点線が飛行機の形をしていて、航空機関連の地図だと気づく。アクリル額の上の隙間から覗くと、地図の裏側が見えた。コンコルドの文字だ!
ジャーン!!!コンコルドの道程リーフレット!シュッと細長い速そうな判型(開くと30 x 42cm)。
見慣れたメルカトル図法ではなくて地球儀タイプの地図だから、直観的に各都市までが近く感じられる。
地図裏面の左上に、就航都市までの所要時間一覧がある。
パリからリオ・デ・ジャネイロ(ブラジル)まで7時間、ニューヨークまで3時間30分、ワシントンD.C.まで3時間55分、カラカス(ヴェネズエラ)まで6時間05分、東京まで7時間40分。
右側には当時の普通旅客機での航行時間が記載されていて、東京までは14時間20分。アンカレジで給油していた時代だよね。
最下部に日付けらしき数字を発見。1977年10月の発行だ。コンコルドの就航が1976年なので、最初期の乗客がもらった資料かな。時代が時代だけに、使用フォントがHelvetica一辺倒なのにも頷ける。
赤い文字のブロックがフランス語で、その下に茶色で英語、ポルトガル語、スペイン語と同じ内容が続く。
マッハ飛行を可能にしたクワッドジェット・エンジンは、ロールス・ロイス/スネクマ オリンパス 593製。スネクマは、私が2019年に買った(しかも2枚も買って1枚は自分でキープしている、激レアなアイテムなので)ワークジャケットの、あのSnecmaである。
音速飛行っていうものを体験してみたかったな。