10区の友人らのポップアップ会場で、ディーラーFに出くわした。そういえば彼は別の場所で前週にポップアップストアをしていたけれど、私は忙しくて行けなかったんだよね、ごめんよ。
「明日からマレ地区で別のポップアップストアをやるよ」と聞いて、これは行かないわけにはいかないと、レピュブリック駅から歩いて数分の会場へ。
小さな道沿いなのに意外に広々としたスペース。入口すぐのラックに気になるジャケットがあったけれど、とりあえず奥まった空間の、Fの売り場へ行く。
Fのセレクトはセンスいいし状態もパーフェクトなのだが、たいがいが予算オーバー。普段はブロカントの友人価格でちょい傷モノを見つけて修理して楽しんでいる私には、まあまあツラいものがある。
予算的にもいいかなと思った品はサイズが合わなかったりで、うーんごめん、今日は何も買えないわ。
会場のドアを出る前に、最初に気になったジャケットをもう一度探す。
出品ディーラーがすぐそこにいたので、声をかけて試着させてもらうことにした。
1970年代後期のLanvinで、ピンストライプのウール生地で仕立てられている。紺色じゃなくて、彩度のやや高いブルーってところがいい。暗い色の冬服はイヤなんだ。
裏地なしで、内側の仕立て方の完璧さに気迫すら感じる(↑すごくない?)と思ったら、これクチュールだね。タグに識別番号が入っている。
袖口に擦り切れた箇所があるのだけれど、ほぼ気づかないレベル。というか、試着したときに気づかなかったわ。そのうち補修することにしよう。
なんというか、ちょっと日本っぽい雰囲気もあるんだ、このジャケットの佇まいには。藍染の作務衣みたいな。七分袖ってところもいい。