1年ぶりの13区のブロカント。
「あんまり手応えのあるエリアじゃないから気が重いけど、他に選択肢ないし、出るよ…」と友人ディーラーLがしょんぼり言っていたので、会いに行く。
たしかに彼女の売るようなとがった感じの洋服は売れなさそうだ、中華街の入り口エリア。
着いてすぐに「まだこれ売れてなかったんだ?」と驚いて、Geroges Rechのコートをふたたび羽織ってみる。
青みがかったグリーンで、着物の羽織の両サイドに深いスリットを入れたようなデザイン。
初めて着たのは3週間くらい前だったか。もちろん似合ったのだけれど、アジア人が着るとモロに着物っぽいのが否めず、買わなかった。
もー、誰も買わないんなら私が買いますよ。
ウールのギャバルディン地なので自然な撥水性があり、雨の多い秋に着る服なんだろうなと想像。
素材表示に「ライナーはアセテート製」と書いてあるけれど、ライナーどこ?もともとは付いていたのかな。
背中の小さな穴は洗濯後に修理しようと思っていたのだけれど、洗濯機で洗濯したら勝手に穴が埋まっていた。ウールだから、繊維がフェルトっぽく結合したのかも。
Lに小さなお使いを頼まれスタンドを後にし、軍ものディーラーGのスタンドへ移動。
謎の古いミリタリー衣類?
めちゃくちゃ小さくて、現代なら子供服みたいなサイズだ(もちろん私には着られない)。
内側に仕立屋の刻印がはっきり残っている。Aristide Boyerは、他の軍もの衣類でもよく見かける名前。
ボタンの材質も古い時代のもの。
この特徴的な赤い色は第一次世界大戦あたりには廃止されているはずなので、もし軍の制服ならば1910年代までのもの、ということになる。
胸面が微かに立体的に作られていて、女性用である可能性も否めないけれど、胸筋モリモリの細い男性だったのかもしれない。何かわかったら追記する。
2点目はCherokeeのシャツ。
こういうふざけた模様のも似合うと思うよと夫に試着を勧めたら、満更でもなかったようで、買っていた。1980年代だろうねこれは。
Made in USAの文字がまぶしい。
さて、頼まれたお使いの品物を渡しに、再びLのスタンドへ。
1990年代初期のCacharelのシャツが良かったので、買うことにした。最初に来たときにまとめて買えばいいのに、さっきは羽織のことで頭がいっぱいだったんだよね。
イギリスのリバティープリントのコットン生地で、イタリアで製造、デザインはフランス。なんだかいかにも欧州連合っぽいプロダクトだ。