パリ11区(rue Faidherbe)のブロカント | 2020/12 その2

金曜日に行った11区のブロカントを、土曜日に再訪。なぜなら、友人たちに「明日も来るよ」と言ってあったから。

夫と一緒に来ると予告したのだけれど、彼は家で休むことにしたので1人で行った。

ヴィンテージ服ディーラーLのところでしばらく話して、もう何度も見た商品ラックを見るともなく見ていると、11月末のVanvesの蚤の市の時から売り出されているスカートが、まだある。シャンパーニュ色のダマスク織シルクのスカート。

同じ生地のブラウスもあるので、セットアップだ。
ブラウスはちょっと肩が大きいような気がしたのでスカートだけで売ってもらえるか訊いたら、

「それすごく素敵なのに、誰も買わないんだよね。ブラウスはまだ興味を持ってもらえる方で、スカートに至っては誰も見ていない。スカートだけで売ってあげるよ」という。なんでこんな美しいのに誰にも売れていかないんだろう … ブロカントの神様が私に買えと促しているような気がする。

メジャーでウエストサイズを測って確認し(寒くて試着は無理)、けっきょく上下セットアップで買った。

1970年代終盤Yveline Garnierダマスクシルクブラウス

(シルクは半乾きでアイロンかけなきゃいけないのだが、急いでいたので乾いたままアイロンしたらシワシワだ)

モナコ公国モンテカルロ地区にあった、Yveline Garnierというブランドの品。

初めて聞く名前だけれど、高級素材といい仕立てといい、モナコの富裕層がターゲットのブランドだったのだろう。
デザイナーはパリ出身で、今はアート関係の仕事をしているようだ(FBのページを見つけてしまった)。

1970年代終盤Yveline Garnierダマスクシルクスカート

ふくらはぎ丈で細長い、完璧に私好みのスカート。ウエストにリボンを巻くデザインだったようだけれど、リボンは前の持ち主が切ってしまっている。金色のボタンはイカリのモチーフで、富裕層のヨット上でのお茶会に着て行った服かな、などと想像。

ブラウスも家で着てみたら似合った。袖のボリュームがいい。
肩パッドは例のごとく、ポリウレタンが劣化して煉瓦色の粉末になっていたので外した。肩パッドの生地にもブラウス本体と同じシルクが使われている、なんという贅沢さだ。

なにより、このダマスク織のシルクの美しさ!シャンパーニュ色というか、「ぐりとぐら」のカステラみたいな色。光の反射で水玉模様がキラキラと輝き、小さなレオパード柄のようにも見える。地中海の海の青さと日焼けした肌に合う、完璧な色だったんだろうな。

1978年とかそのあたりの品物だろう、と言われた(フリルとかボウタイの流行が1970年代終盤だったので)。

薄い生地のレモン色のスカートが欲しいなあとは数ヶ月ほど思っていたのだけれど、なんとなく近い物が手に入った気がする。