11区のブロカントからメトロで移動して、9区へ。
ディーラーAが、彼女の友人ディーラーたちを順に招待してのポップアップストアで、今回の招待ディーラーはS。Sからは何度か買い物をしているけれど、彼女のセレクトには強さと華があって、いつもシビれる。
着いたら前回の招待ディーラーだったYがいて、「ワー、なんかここで会う約束をしていたみたい!私も今来たところなんだ!」と。
ポップアップストアの会場になっているお店はかなり小さくて、地上階と地下の2フロア構成。地上階にはAの商品、地下には招待ディーラーの商品が並ぶ。
地下にすでに3人が下りたと聞いたので、しばらく上で順番を待っていた。螺旋階段がまた小さくて、ハイヒールなんか履いた日には事故が起こりそうである。
先客3人が帰ったのを確認して、Yと一緒に階段を降りる。
ラックの端から順番に商品を見ていると、見覚えのあるピンク色の生地が。Sのネットショップで一目ぼれして、「お気に入り」に数ヶ月入れて何度も飽きずに繰り返し画像を眺めていた、あのシルクのワンピースだ!
前回Sに会って青いコートを買った時に私が話したのを、覚えていて持ってきたというではないか。値札を見ると、だいぶ値下げされていたし、もうガッチリつかんで離さない。
このワンピース、元は白地に黒の水玉模様だったのを、Sが自らピンク色に染めたという。おそらく落ちないシミか何かがあったんだろうな。袖口のボタンは似たようなトーンのヴィンテージボタンに替えられていて、さすがセンス抜群のSによる改造である。
なるほど、ブランドタグが赤いことにも、抑えステッチが白いことにも納得がいく(ステッチはポリエステル糸だろう。まつり縫いはシルク糸だったようで、赤く染まっていた)。しかし、まるで最初からピンクだったかのような顔をしている。
水玉模様のワンピースといえば、故ダイアナ妃。
ロイヤルアスコットで2回着用された白地に黒の水玉模様のドレス、あれを見ていろんなブランドが水玉模様のワンピースを作ったんだろうな、1980年代後半に。
日本訪問の際に選ばれた日の丸カラーのドレスも好きだ。
シルクのダマスク織で、黒い水玉の背景にたくさんの水玉が飛んでいるのが、光の加減によって見え隠れする。
前面はクルーネックでシンプルなデザインで、
背面は大きくVの字に開き、リボンがついている。
このリボンの裏にボタンと極小スナップボタンがあるのだけれど、自分ではスナップボタンが留められなかった。誰かに頼んで留めてもらうしかない。
これまでの持ち主にたくさん着られて年季が入った様子ではあるけれど、最高に好みのワンピースを見つけられてうれしい。撮影したあと、まつり縫いを全部外して自分で気にいるようにやり直した。