2ヶ月ぶりの11区のブロカント。
ヴィンテージ服ディーラーLのスタンドへ入ってすぐに目に飛び込んできた、野球のユニフォーム。
Xavierは選手の名前だろう。アメリカの服にしてはサイズが34と小さめなことと、チーム名が入っていないことから、少年野球のユニフォームだったのかな、と想像。
この手のウール地は見たことがある、Peugeotのサイクリングチームのユニフォームと同じだ。体の動きに沿って伸び縮みし、汗をすぐに蒸発させて体を冷やさないので、昔のスポーツウェアはウール地だった。今でも登山の際の最良の肌着は、上質なウールだと聞いている。
ベースボールシャツを買ったのは人生で初めてなのだが、メーカータグが刺繍であることや、ボタンの材質などから、1940年代から1950年代前半ごろの品ではなかろうか。アメリカの1950年代後半以降の既成服のタグはプリントであることが多いし、頑丈なプラスチック製ボタンも早くから普及した。
左側のタグにはFrank Feldhaus Sons – Athletic Goods(運動用品の小売店名)、右側のタグにはRawlings / Hall of Fames – Flannel(ユニフォーム製造メーカー名と、展開ブランド名?または殿堂入りの最高級フランネル地、の意味だろうか?)とある。
Rawlingsは、Rawlings兄弟によりミズーリ州で1887年に設立されたアメリカ合衆国最古のスポーツ用品通信販売会社。
Frank Feldhaus Sonsはオハイオ州のスポーツ用品小売店で、Rawlings社の公式取り扱い店だったようだ(1966年発行のBOYS’LIFE誌18ページの広告中にFrank Feldhaus Sonsの店名を見つけた)。
Hall of Fame(野球の殿堂ミュージアム)設立が1936年なので、この名前にあやかったと考えると、Hall of Fame – Flannelというブランド名ができたのはそれ以降であろう。やはり1940年代後半から1950年代あたり、ということにしておこうか。
フランスで規制服のサイズ表記が義務化されたのは1950年代からとか聞いた記憶があるのだけれど、アメリカではどうだったんだろう?
左側に大きなかぎ裂きがあって、引っぱって縫い合わせてあるので少し引きつれている。これをほどいてダーニングで修理し直そうとしている(現在健闘中)、いつ着られるだろうか。
何度か買い物をしたことがあるM氏のスタンドで、ボーダーのカットソーを見つけた。
フランス海軍供給のカットソーは生地が薄めで乾きが(比較的)速くて好きだ。
おそらく1970年代に、Toulonで作られたもの。
売り物として仕入れたつもりが、帰宅してよく見ると小さなシミがあるので、自分で着ることにした。