4ヶ月ぶりの14区のブロカント。
Les Halles駅からB線で…と思っていたら、ホームにやたらと人が増えてきたので、メトロ4番線で行くことにした。
メトロなら4分に1本は走っているので、混んでいても次のを待てばいい。B線は次発が10分以上も後なので、みんな無理やり乗ろうとするからカオスだ。
最初に見つけたのは、紙ものディーラーDのスタンド。
夫の従兄弟の誕生日が近いので、プレゼントを探すつもりでいた。就職以来ずっとパリ5区に住んでいるので、できれば5区の地図を。
1860年にGustave Barbaから出版された書籍「Le Noveau Paris(Émile de Labédollière著/Gustave Doré挿画)」の1ページで、Edouard Desbuissons作画のパリ全区地図の中の、5区。
中央の折り目部分が傷んで破れていたのは、書籍専用の修復テープで補修した。本人も思った以上に喜んでくれたのでよかった。
そして、ここ数年はヴァイキングもののドラマが好きで夫婦2人してハマっているのだが、いいものを見つけた。
西暦845年に、北方ヴァイキングがパリを攻めにきた時の図。
当時はセーヌ川に囲まれたシテ島とサン=ルイ島の中だけがパリだった。ヴァイキングたちはセーヌ川を船で進んで、島をめがけて攻撃している。
ポン・ヌフ橋付近の横長いイラストも買った。これも19世紀中の印刷物だったかな、忘れてしまった。
建物の表現が、ちょっとフィリップ・ワイズベッカーの画風にも見えておもしろい。
テーブルにいろんなものをごちゃごちゃ置いたスタンドで、ままごとのポットを発見。
ひと目でGrandvilleのイラストだと分かった、数年前にハマってたくさん集めたので。
底面が少し欠けている他は無傷。
刻印はないものの、同じシリーズの他の食器の刻印から察するに、19世紀後半のLunéville窯製である。19世紀半ばにはイラストレーター本人は亡くなっているけれど、Lunévilleが版権を持っていたのかな。
同じスタンドでのもう1つの収穫は、ネックレス。
1960年とか1970年とかそのあたりのものかな。だいぶ汚れてグレーになっていたのを、ていねいに拭いたら元の色になった。
テントの外にポツンと置かれたラックに、真っ白なシャツが掛かっていたのが気になって近づいて見ていたら、店主の女性がやってきた。
1年前にソ連軍のスナイパーのジャケットとパンツを買った、ロシア軍もの専門スタンドの女性だ。
1970年代のソ連軍の将校用パジャマのMサイズ(最小サイズ)である。中央アジア産のガサガサとした手触りのコットン地。
シャツもパンツも裏側にスタンプが押されていて、100度で洗濯したら消えると言われた。40度のぬるま湯洗濯では消えなかった。
いままで値引きをしてもらった記憶はないのだけれど(男性の方が値引きするよと言っても、女性の方が必ずダメだと言うのでボツになったこと多数)、今回は初めて、何も頼んでいないのに先方から値引きを申し出てきてびっくりした。コロナのせいでどこの業者も大変なんだねやっぱり、と実感する。