11区のブロカント。暴風雨と控えめな晴れ間が交互に繰り返す、妙な天気の週末だった。この大通りには3月末にも来ているのだけれど、ひと駅ぶんほどずれた場所での開催。
いかにも納屋整理という風情のスタンドで、アルミ製の片口両手ボウルを見つけた。
初めて見る形だ、そしてこのサイズは明らかにままごと用。時代は1930年代あたりかな。
少し進んだところにあった、プロなのか素人なのか謎なスタンドでは、木箱を見つけた。
蓋に、トランプのクイーンと思しき木彫りのレリーフがついている。
盛大に埃まみれだったのを、掃除機と歯ブラシを使い1時間ほど奮闘して、きれいにした。
おそらく、カードゲーム類をしまっておくために、愛好家が手作りしたのだと思う。あるいはゲーム好きの誰かのために、子供が作ってプレゼントしたものかもしれない。底面に貼られている黄緑色フェルト地の退色具合などから考えて、1970年代から1980年代あたりのものかな。
ヴィンテージドレスのディーラーLは、彼女にしてはめずらしい品物を持ってきていた。
SNECMAのワッペンが付いた、ブルーのワークジャケット。
SNECMAはSociété nationale d’étude et de construction de moteurs d’aviationの頭文字で、航空機の動力研究開発および製造を任務として、1945年に発足した国営企業(現在は国営ではなく、2016年からはSafran Aircraft Enginesに社名変更)。
ワッペンのロゴ上部にある線描きのイラストは、飛行機だ。モールスキンではなくてコットンツイル地だけれど、鮮やかなブルーが乾いた感じにくたびれていて、新品よりもずっと魅力的(同じ生地の新品のコートも見たけれど、この枯れ方には完敗)。
フランス海軍のパンツは、軍ものディーラーGのスタンドで。
山積みの中から1枚ずつ調べて、サイズ38を2枚見つけた(なので、1枚は秋の神戸でのポップアップストアに持っていくつもり)。もうほとんど見つからない、小さめサイズは貴重。
同じくGのスタンドで、夫に似合うアロハシャツも購入した。
気づくとチェックのシャツばかり着ているので、たまにはこういう楽しい模様のもいいと思うんだ。
似合うという私の言葉に本人は半信半疑だったものの、帰宅してちゃんと着てみたら、まんざらでもなさそうだった。