2年ぶりに来た、パリ15区のブロカント。
最近よく買い物をしている男性のスタンド(目玉焼きの浮き彫り皿を買ったところ)で、ウィロー・パターンの皿と、スズ合金らしきスプーンを購入。
ここでウィロー・パターンの皿が売り出されているのは、数ヶ月前から気になって見ていた。とうとう、残りがこれ1枚になっていた。
刻印がないので窯の特定はできないものの、絵のタッチや転写の雑さや器胎の厚みから、19世紀末ごろのフランス製ではないかと思う。
半年前に入手したウィロー・パターンの器には欠けていた2羽の鳥が、ここには仲睦まじく健在。
これで「柳、2羽の鳥、橋、楼閣、小舟」のウィロー・パターン5要素はクリアしているのだが、さらに橋の上で踊る3人の人物までいて、やけににぎやかである。
肝心の柳(ウィロー)の描写が…
これは果たして柳なのか、と疑問に思うレベルである。
されど、見ず知らずの東洋に思いを馳せる欧州人には、十分オリエンタルな意匠だったのだろう。
ウィロー・パターンは、集め始めると止まらない予感のする、少し危険な感じのオブジェである。同じルールをもつテーマのはずなのに、それぞれがかなり個性的に解釈されていておもしろいのだ。
さて、もうひとつの買い物であるスプーン。
2年前に買ったコーヒースプーンと似たデザインの柄。
第二帝政様式のデザインだから、1870年頃の品物かな。