バレンタインの日に行った、パリ15区グルネル大通り高架下のブロカント。
こちらは約3年半ぶりの訪問。
GienのCentre de table。4個1組をテーブル中央に四角く組み、花を活けたりして使う器だそう。
見覚のある刻印に19世紀後半だとピンと来たら、やはり1871年のものだという。同じ刻印のままごと皿と、脚付きケーキ皿を持っている。
手描き部分と転写部分が混在するのが、この時代の絵付けの特徴。
4点が無傷でそろっているのでけっこうなお値段、「主にデコレーション用で普段は使わないタイプの食器だし、どうしよう…」と少々迷ったけれど、めずらしい物に弱い気持ちが勝った。
重くて分厚い19世紀前半のグラス。
8脚あった中から、状態が良くて似通った2脚をじっくり選んだつもりなのに、こうして改めて眺めると、脚の太さと口径が明らかにちがう。容積もちがう。何もかもちがうけれど、まあいいや。
数年前に買ったVerre du patronと同様に下駄を履かせたグラスで、アブサン用。
アブサン用グラスにも色々なデザインがあり、これは「卵型グラス」とか「大尻のグラス」とも呼ばれるタイプ。飲みすぎ防止には良さそう、ただし、何度も注ぎ足さなければ。
バレンタインの花束の代わりにと、夫がこのグラスを買って贈ってくれた。
買った器とグラスをさっそく使った、この日の夕食。
オリーブやミニトマトなど、アペリティフ用のおつまみを入れるのにちょうどいい。ハムも無理やり折って入れてみた。
四角に組むとこうなる。
手前の器の長辺などは素晴らしくゆがんでいて、これこそが19世紀萌えだ。