1800年建設のパリ最古のアーケード街、Passage des Panoramas内でのブロカント。
ただでさえ狭い路地にスタンドがびっしり並び、大人2人がすれ違うのがやっと、というカオスだった。ブロカントの混雑に慣れた身にも、なかなか厳しい。
青絵の古い皿。
売り主の女性は、「青い絵が好きだから買ったのよ、古いフランスの物だというのは分かるけど、どこの焼き物かは知らない!」。と。私にはMoustiersの物に見える。
どこか恣意的な、謎めいた図案。米印のような記号も見られる。中央の人物は、道化師とか大道芸人とか、そんな雰囲気。
裏面の刻印を手持ちの資料で調べたら、やはり18世紀のMoustiersの刻印に近い(鑑定家ではないので断定は避けておく)。
1900年頃のティン缶4個。Félix Potinのゴーフル「Polo」、Vichyのミネラルウォーター製造用粉末(1Lの水に温泉塩の粉末1袋を溶かすと、Vichyの温泉水と同じ成分の入ったミネラルウォーターが出来るのだそう)、製糸メーカーFil au Chinois、蓄音機に耳を傾ける犬のマークのVictor。
Fil au Chinoisは直訳すれば「中国風の糸」、フランス北部の都市Lilleで、19世紀にできた製糸会社の名前。
ちょうどシノワズリやジャポニスムなどの東洋趣味がもてはやされた時代で、高貴な服装の中国人男性のイラストをトレードマークに、大ブレイクしたそうだ。
Victorの缶には、薄紙に包まれたレコード針がたくさん入っていた。200本入り、と缶の裏面に書かれている。
このペンダントは、おそらく1900年から1910年頃の物。細長いチェーンの形が素敵だ。