9月末に南仏の義父宅に2泊したとき、義父たちが車で連れて行ってくれたブロカント。
パリではあまり見かけないオブジェに遭遇。
ティン缶。まだアール・ヌーヴォーっぽい雰囲気なので、1910年頃の物?
この物体はいったい何だろうと思い訊いたら、
卓上用の塩胡椒入れだそう。手作り。
錫製のタストヴァン。こりゃカッコいい!
19世紀頃の品ではないか、と売り主。
どこから見ても絵になる。
タストヴァント同じスタンドで見つけた、直径6cmの銀器。
刻印はLe Grand Hôtel Grasse、なんと、大英帝国の女王陛下も宿泊した格式高いホテルの備品だった。レストランの銀器の一部だと思うけれど、こんな小さな器を、いったい何に使うのか謎。バター入れとか?
ほっそりした華奢な銀製スプーン、19世紀の品。
一般的なデザートスプーンに比べて柄が長く、中でも極細の部分の比率が大きい、という事は… ジャム瓶に直接さして使う、ジャム取り分け用のスプーンとか?今回は用途不明のオブジェが多い。
細長いスプーンと同じスタンドで購入した、銀製の器具。
柄の途中の円盤を手前に引くと先端部分が開く、角砂糖つまみ器。
角砂糖を手で触らなかったのか、昔の人は。以前手に入れた角砂糖カット専用バサミに続く、砂糖関係のオブジェ。
18世紀のMoustiersの楕円型皿。
20 x 28cmと小ぶり。裏面の刻印を改めて調べると、やはりムスティエだった。
分厚くて重い。まるで船の舳先のような横顔。
全く同じ質感の重いボウルを2個持っているのだけれど、あれってMoustiersだったんだ…薬局の薬鉢かと思ってたけど!
考えてみれば、Moustiersの村にも庶民は暮らしていたわけで。優美な絵付け作品は顧客用に作られ、庶民は見習い職人の失敗作とか、絵付けするまで もないレベルの物、そういうのを使っていたのでは… などと、白無地のムスティエの境遇に、思いを馳せるのも楽しい。