2月末に開催されたパリ13区のブロカント。まったく同じ場所のブロカントに来るのは8ヶ月ぶりだ。
友人Lのスタンドに着いたら、何やら人だかりが。そうか、ファッションウィーク直前の週末だから、すでに関係者がパリ入りしているのだ。ときどきここで会う、顔見知りのW(名前を知らなかった頃に、クレオパトラと私が密かに呼んでいたメイクアップアーティスト)も、恋人と一緒に来ていた。
家を出る前から考えていた、あることを実行する。Lの主力商品である、ファーのコートを試着するのである。とてもふざけた超電子バイオマンのニットを着ていたので、それに合わせてみたかった。
ずーっと前にLのところから売れて行った、真っ白の巨大なコートのことをいまでも時々思い出すんだ、あれはマフィア味があって素晴らしかった(どんな褒め方だ)。
さて、羽織ってみるだけのつもりが、なんとも良いではないか。
サイズはぴったりだし、状態も良好(入荷してからそんなに経っていなかったはず)… でも予算を激しくオーバーするから、こういうのはいつも、羽織るだけなのだ。
Lは数日後にアメリカに行く(半分仕事)と言う。最近よく旅しているよねと喋っていたら、私が試着したコートに、ウルトラハイパー友人価格を提示された。その値段、ほぼ仕入れ値なのでは!さてはアメリカ行きの前に資金が必要なのだな(察し)。
これを逃すともうこの人生でのチャンスはなかろうと思い、ふわふわと現金を下ろしに行った。こういうの買う日が来るとは思いもしなかったね、自分でもびっくりだ。
1960年代のミンクのコート。
長すぎず短すぎず(長いと収納場所がないので困る。短いとお尻が寒い)、色も真っ白すぎないのがいい。
極寒でもこれを着られると思うと、冬が楽しく思える。