パリ18区(rue Caulaincourt)のブロカント | 2022/04 その1

ついこの前に来たばかりだったのに、またモンマルトルでブロカントがあるという。

Lamarck Caulaincourt駅を出たら右折してCaulaincourt通りに入り、そのまま坂道を下る側から周り始めた。わりとすぐに、いつも陽気なとCとFの合同スタンドを見つける。

この日もしゃべっただけで何も買わず、先に進む。ブロカントの端に着いたら道を横断して、こんどは上り。こっち側はさらに歩道が狭い上に通行人の量が多いので、全員よちよち歩きである。

坂道の上側のブロカントの終点は小さな広場になっている。そこに友人ディーラーたちが勢ぞろいしていた。

まずは友人Lのスタンドへ。
ひととおり見たのだけれど、特に惹かれる洋服はなく。先に進もうとスタンドの入り口付近に立ったら、奥のラックの足元にそっと置かれた古い図版と、それに寄り添うラグのような布に気づく。

その小さな毛織のラグを広げてみると、なんとも鮮やかでグラフィカルなデザイン。

1970年代エチオピア?の毛織ラグ

前に来たときに買った刺繍の布と同じく南アメリカ大陸のものかと思ったら、Lは「生命の樹のような図柄で、十字架モチーフがあるし、エチオピアあたりの物じゃないかな」と言う。なるほど、キリスト教の意匠か。

まず色づかいが秀逸。直線構成なんだけど、優しい雰囲気を醸し出している不思議。1970年代あたりの、観光客向け土産物の類だと思われる。

裏側も芸術的だよね。

帰宅してすぐにコロコロで表面の埃汚れを取り、手洗い。おお、思ったとおりにめっちゃ色落ちするよ、水がみるみるオレンジ色に染まっていく。最後に濃いお酢に浸けて色留めしたら、帰宅するたびに数日間、お酢の匂いをほんのり感じるハメになった。

もう1点、布を見つけている。

なぞの手染め布

というか、半月前からその存在は知っていた。

手描きというか手染めというか、謎の編み地。これで完成した製品なのか、それとも何かのプロトタイプなのか。紙のタグがホチキス止めしてあったので、生地屋で流通したものなのかもしれない。かなり大きいので、広い空間に吊るして飾るのも素敵だろうな。

これは洗濯機で普通に洗った。