シルク地の鮮やかな色のシャツが欲しくて、ずっと何ヶ月も探し歩いていた。
特に欲しかったのは濃いピンク色で、冬にパリのヴィンテージ服屋で1度は見つけたものの、ちょっと迷っているうちに別の誰かに売れてしまった。
この際は妥協して、とにかく見つかったものを買ってしまおうかと思うこともあったけれど、待った。最高に気にいるシャツが必ず現れるはず。
気に入らないものは、たとえタダでも欲しくないのだ。
5月後半のある日。まさに待っていたのはこれだ、というシャツを見つけた。
1980年代のランヴァンで、なんとドルマン袖。シルクで身頃と袖が一体という贅沢な生地の使い方が、いかにも好景気の1980年代である。
この艶やかなピンク色、これが欲しかった。
ボタンフライにかなり小さめの襟。肩先から袖口までと、襟には紫色のパイピングが施されている。デザインもニクい、欠点が見つからない。
このシャツにLevi’sはもちろん合うだろうけれど、同じ系統のピンク色のペンシルスカートや、明るい朱赤のワイドパンツなんかとも合わせてみたい。